はじめに
「台湾へ駐在する場合、中国語はどの程度必要なのだろうか」
台湾駐在が決まると、多くの人が気になるのが中国語の必要性だと思います。
私自身、2013年から2015年まで専門商社の駐在員として台湾で勤務しました。
駐在中は会社の支援制度を利用しながら、中国語を学びました。
業務終了後には台湾師範大学へ通い、中国語のグループレッスンを受講。
その後は、家庭教師をつけたり、永漢日語でも1対1で中国語を学ぶ機会がありました。
結論から言うと、中国語はできた方が良いですが、必須ではありません。
一方で、中国語を学んだからこそ得られた価値も数多くありました。
本記事では、台湾駐在を経験した私が、中国語の必要性について実体験ベースで解説します。
台湾駐在で中国語は必要?【結論】
繰返しになりますが、台湾駐在において、中国語は必須ではありません。
日系企業の海外支店 or 現地法人の場合は、日本語ができるスタッフを雇い、客先に同行してもらい通訳をお願いすることが多いかと思います。
また、台湾企業の中には日本語を話せる方も多く、日本企業との取引経験が豊富な担当者も少なくありませんので、実際、私の業務でも英語や日本語で対応できる場面は多くありました。
そのため、「中国語ができないから台湾駐在は無理」ということはありません。
ただし、中国語でコミュニケーションができることで仕事の幅が大きく広がることも事実ですし、仕事以外でも現地の方と交流する際には必要だと思います。
私が中国語を学び始めた理由
台湾駐在当初、私は中国語を全く話すことができず、「謝謝(シェイシェイ)」「你好(ニーハオ)」「加油(ジャーヨウ)」くらいからのスタートでした。
仕事は支店の現地スタッフに頼って何とかなる状況でしたが、
・顧客・仕入先(メーカー)との雑談
・飲食店での注文
・買い物などでの日常生活
・現地の方との交流
では、中国語の必要性を感じる場面が多くありました。
また、元々TOEIC取得など語学に興味があり、「せっかく台湾へ駐在しているのだから、中国語を身につけたい」という思いもありました。
そこで会社の語学学習費用補助の制度を活用し、中国語学習を始めることにしました。
台湾師範大学で中国語を学んだ経験
私が最も印象に残っているのは、台湾師範大学での中国語学習です。
仕事が終わった後、週に数回通学していて、授業は7~8人のグループレッスン形式でした。
授業頻度は週に2~3回で、期間は3ヶ月でした。
18時に仕事を終えてバスに乗り、18時30分から開始だった思います。
授業内容は、テキストに基づき進んでいき、随時小テストや発表を行ったりしました。
日本語での質問が禁止で、当初は難しく感じましたが、授業の間は学生に戻った気分になれました。
クラスメイトは非常に国際色豊かでした。
・ブルキナファソ
・アメリカ
・イギリス
・韓国
・インドネシア
など、さまざまな国から来た人たちと一緒に学びました。
中国語を学ぶことが目的でしたが、それ以上に多様な価値観に触れられたことが大きな財産になっています。
同じテーマでも国によって考え方が異なり、自分の視野が広がったことを今でも覚えています。
また、クラスには他にも日本人がいましたので、日本人同士でずっと話しているとアメリカ人より、「もっと他の国の人とも交流した方がいいと思う!」と注意されたことがありました。
ちなみにそのアメリカ人は、「漢字がとても難しい」と言っていましたので、漢字ができる日本人はアドバンテージがあると思いました。
台湾師範大学のクラスメイトとの交流
台湾師範大学での中国語学習は、語学力の向上だけでなく、人との出会いという面でも非常に貴重な経験でした。
授業が終わった後は、クラスメイトと一緒に食事へ行ったり、お酒を飲みに行ったりすることもありました。
クラスには、上記の通りさまざまな国から来た留学生や社会人が在籍していましたが、中国語を学ぶという共通の目的があったため、国籍や年齢、職業が違っても自然と打ち解けることができました。
一緒に夜市に遊びに行ったり、台湾料理店や日本料理店で食事をしながらお互いの国の文化や仕事について話したり、台湾での生活で困っていることを相談し合ったりと、授業以外でも交流する機会が多くありました。
様々なことを話す中で、日本では当たり前だと思っていたことが他の国ではそうではなかったり、逆に自分にはなかった発想に触れたりすることで、語学以上に多様な価値観や国際感覚を学べたことも大きな財産だったと感じています。
専門商社の仕事では、海外の顧客や仕入先と接する機会が多くあります。
台湾師範大学でのこうした国際交流経験は、その後の海外業務や異文化コミュニケーションにも大いに役立っています。

永漢日語で学んだこと
台湾師範大学での3ヶ月のレッスンを終えた後、次のレッスンをどうするか考えましたが、以下の理由から、個人レッスンを受けることにしました。
・業務の関係で18:30に間に合うのが難しくなってきた。
・グループレッスンでは、進みが遅い生徒にも合わせるので遅れがちになる。
・読み書きより会話を中心に学びたかったので、先生とマンツーマンで行いたい。
上記より、家からも近く、時間も遅めにスタートできる、中山駅近くの「永漢日語」という語学教室で、マンツーマンレッスンを受講することにしました。
テキストは用いましたが、台湾師範大学とは異なり、ある程度自分が希望するレッスンにアレンジしてくれ、会話を中心に授業を行ってくれました。
実践的な会話やビジネスで使う表現を学ぶ機会も多く、日常生活・仕事にも役立ちました。
日本語ができる先生でしたので、微妙なニュアンスも日本で質問することができて助かりました。
仕事が忙しくなったり、会社の補助制度の上限に達したため、レッスンは1年で終了しましたが、学習を続けることができたのは非常にありがたかったと思います。
同様に会社の補助があってレッスンを受けても、続かない駐在員も多かったですが、私はこの時期に集中して学んだおかげか、10年以上経過した後でも日常会話は問題無いくらいに中国語を話せます。
台湾の繁体字に加え、台湾駐在中に簡体字も学習し、中国語検定3級を取得。
帰国後も学習を続け、中国語検定2級を取ることができました。
語学は継続が重要です。
会社の補助制度があったこともあり、中国語を本格的に学習できたのは、非常にありがたかったと思います。
中国語は仕事でどの程度役立ったのか
中国語を学んだことで、仕事にも多くのメリットがありました。
例えば、
・現地社員との距離が縮まった
・顧客・仕入先との関係構築に役立った
・工場見学や現場対応がスムーズになった
・会食や雑談が楽しくなった
・日本からの出張者が来た際、観光などで通訳ができるようになった
などです。
特に商社の仕事では、信頼関係の構築が重要です。
流暢でなくても、中国語で話そうとする姿勢そのものが評価される場面もありました。
また、台湾には標準語と沖縄語くらいに異なる、台湾語があります。
簡単な台湾語でも、話すと非常に喜ばれました。
中国語以上に重要だと感じたこと
台湾駐在を経験して感じたのは、中国語そのものよりも、異文化を理解する姿勢の方が重要だということです。
言葉が完璧でも、相手の文化を理解していなければ、信頼関係を重視する台湾人とは良い関係を築けません。
一方で、中国語が完璧でなくても、相手を理解しようとする姿勢があれば、信頼関係の構築ができ、仕事は前に進んでいくと思います。
私も、信頼関係を構築できた後では、仕事の進み方が違うなと感じたことが何度もありました。
これは台湾だけでなく、海外駐在全般に共通することだと思います。
これから台湾駐在を目指す方へ
これから台湾駐在を目指す方に伝えたいのは、中国語ができなくても必要以上に心配しなくて良いということです。
もちろん勉強しておくに越したことはありません。
しかし、
・完璧な中国語
・ネイティブレベルの会話力
を最初から求める必要はないと思います。
実際に現地で生活しながら学ぶことで身につくことも多いからです。
台湾駐在で人生はどう変わった?
台湾駐在では中国語だけでなく、多くの経験を得ることができました。
台湾での仕事や生活、価値観の変化については以下の記事で詳しく紹介しています。👇
台湾駐在で人生はどう変わった?専門商社マンの仕事・生活・成長の記録
まとめ・さいごに
台湾駐在に中国語は必須ではありません。
しかし、中国語を学ぶことで、
・仕事の幅が広がる
・人間関係が深まる
・台湾での生活が便利になったり楽しくなる
といった大きなメリットがあります。
私自身、台湾師範大学や永漢日語で学んだことや、中国語検定に挑戦した経験は、現在でも貴重な財産になっています。
これから台湾駐在を目指す方や、中国語学習を考えている方の参考になれば幸いです。


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